【Mod導入の簡単な説明】

【はじめに】
 2025年5月時点でのSkyrimSE version1.6.1170版(現時点での最新)のMod導入からLod作成までの一例の流れを簡単に記載しています。これは、私が環境構築するために残したもので、SteamでSkyrimSEをインストールしダウングレードしていない前提で記載していますのでご注意ください。そのため、使うツールやModのリンクを載せておきますから、行き詰まったときはご自身で解決していただきますようお願いします。また、Modの導入は、有志による改造ですので、当然のことですが、ご自身の責任において行なってください。

【事前準備】

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1  プログラムのインストール
 最初に、次のプログラムをインストールします。
 Microsoft visual C++2022以降
 Microsoft .NET SDK8.0以降
 これらがインストールされていないと動作しないModがありますので、忘れずに導入してください。

2 ゲームの起動
 SkyrimSE.exeを起動させます。最初にSkyrim launcherが起動しますが、ここで設定ファイルが自動的に作成されます。
 Skyrimが起動するとAEのCreationsのコンテンツが全部ダウンロードされるので、終了するまでお待ちください。


3  ツールのダウンロード
 Nexsus Modsや外部サイトで必要なツールをダウンロードします。
 SSEEdit プラグインを検索、修正してくれるツールです。
 PGPatcher (aka ParallaxGen) メッシュを自動作成するツールです。
 xLODGen プラグインから静的Lodを作成するツールです。
 ACMOS Road Generator  地図に使うLodに道を表示するツールです。
 DynDOLOD Alpha 動的Lodを作成するツールです。
 ダウンロードしたこれらのファイルは、プログラムファイル直下ではなく、なるべく階層が高い場所、例えばDドライブ直下などに配置し、ウィルス駆除ソフトの除外設定に加えてください。
 Lod作成には関係ありませんが、次のツールもおすすめです。
 xTranslator  プラグインを翻訳してくれる定番のツールです。
 Bethini Pie (Performance INI Editor) Skyrimの設定ファイルを変更してくれるツールです。
 Pandora Behaviour Engine Plus  ポーズやモーションを新たに追加するツールです。

4  SKSE64とSSE Engine Fixes、Address Library for SKSE Pluginsの導入
 次のファイルを順番にダウンロードします。
 SKSE64  
 SSE Engine Fixes (skse64 plugin) 
 Address Library for SKSE Plugins 
 SKSE64とSSE Engine Fixes (skse64 plugin)の(Part 2) Engine Fixes - skse64 Preloader and TBB Libは、SkyrimSE.exeがあるフォルダ階層に入れます。
 そして、SSE Engine Fixes (skse64 plugin)の(Part 1) SSE Engine Fixes for 1.6.1170 and newerとAddress Library for SKSE Pluginsは、Dataフォルダ以下に入れます。
 ちなみに、SkyrimSE.exeフォルダのある場所に入れるModをここではengine injectorと言います。

 Modを使うためにはSKSE64.exeからゲームを起動する必要がありますが、SSE Engine Fixesが正しく導入できないと起動時にエラーが発生するか、SKSEが機能せずにModが動きません。なお、Vortexなら自動的にSKSE64がインストールされます。
 SSE Engine Fixesが正しく導入できない場合は、Skyrimのバージョンを一度下げてから元のバージョンに戻したときや、Address Library for SKSE Pluginsのバージョン不一致などがあります。

5  バックアップの保存とSteamの自動更新停止
 過去にBethesda社様がアップデートしてきましたので、再構築を余儀なくされたことも何度かあります。今は、Address Library for SKSE Pluginsがあるのでアップロードしても、Modが自動的に更新できますが、一部のmodは非対応のままになっています。
 Steamは自動更新をデフォルトで有効にしていますので、突然のアップロードを避けるため自動更新を切るようSteamでの設定をしてください。更新停止はSteamのゲーム歯車マークからプロパティを起動します。

 プロパティのアップデートの項目で、バックグラウンドでのアップデートを許可しないを選択します。これで、SteamからSkyrimを起動しなければ自動的に更新はされません。

  突然のアップデートに備えて、バニラのデータを別の外部媒体に保存することをお勧めします。また、後述するプラグインのクリーニングを行った場合もクリーニング済みのプラグインを保存しておいてください。いざという時に再構築が楽になると思います。

6 ゲームにおけるバグについて
 ゲームにおけるCTD(Crash To Desktop)を含めたバグは、Skyrimの場合には概ね3つのパターンに分かれます。ここでいうバグは、CTDはしないものの無限にロードを続ける場合も含めて記述します。
 一つ目は、ゲーム開始時のCTDで、スタートメニューに行く前にCTDしてゲームが始まらないものです。このケースで考えられる導入誤りは、SSE Engine Fixesが正しく導入できておらずSKSEが動作していない、Modのバージョン違い、必須Modの導入漏れ、Pandora Behaviour Engine PlusProject New Reign - Nemesis Unlimited Behavior Engineなどのモーションが未更新、ボタンコンフィグを変更するcontrolmap.txtの記載誤り、プラグインを有効化していないなど多岐に渡ります。この場合は、Crash Logger SSE AE VR - PDB supportTrainwreck - A Crash Loggerなどでバグの原因を探してください。大抵は関連Modの説明文に記載されていますので解決できるはずです。
 二つ目は、ゲーム中の特定の場所でのCTDです。これは、メッシュ(3Dモデリングの型枠)やテクスチャ(色彩表現要素)が破損、不整合している場合がほとんどです。原因として、導入している雪Modなどにワールドを編集するランドスケープModやグラフィック変更Modが対応していない場合や、メッシュ自体が破損しているなどがあります。また、セーブしたデータにModを追加した場合にロードするとCTDを起こすケースがあります。セーブデータはscriptやオブジェクトのデータが保存されるので、一度開始した環境を変更しないのが大原則です。例えば、SkyPatcherBase Object Swapperなどでオブジェクトの配置を変更した場合、変更内容がセーブデータに保存されますので、Modを抜き差しするとデータ不整合が発生してCTDを起こします。
 三つ目は、特定の場所ではないけれどランダムでCTDが起きやすい場合です。長期プレイによる内部データの肥大化による負荷の増大ですが、この場合ですとqasmoke(Skyrimのテストセル)やHaven Bagなどの隔離された場所でBetter Sleep Wait Menuなどを使って30日間待機し、ゲーム内オブジェクトをリセットさせセーブデータをクリーンする方法があります。他には都市改変Modなどの導入で一度に呼び込めるオブジェクトが多すぎて負荷がかかりCTDする場合や、scriptが無限ループするModを導入した場合もゲームの負荷を増やしてCTDが発生しやすくなります。
 最後に、CTDなどゲーム進行には影響はありませんが、よくあるバグを記載しておきます。○○が翻訳されないというものは、プラグインの翻訳漏れかSkyrim Special Editionのゲームフォルダに翻訳済みプラグインが導入されていないことがほとんどです。stringsファイルと最新ではないバージョンで翻訳漏れが発生したなどプラグインを翻訳する必要がある場合は、【xTranslatorの導入と使い方】などを参考に翻訳可能なすべてのプラグインを翻訳し、適切にゲームフォルダに配置してください。翻訳に伴う誤訳や脱字以外の翻訳に伴うバグは当Modが原因でないことが明らかですのでご自身の環境を再確認してください。二つ目は、NPCの顔が黒くなるガングロ現象です。この原因のほとんどがプラグインが競合している場合ですので、後述する【SSEEditの導入と使い方】で競合を修正するか、SkyPatcher対応の美化Mod導入を検討してください。



【Vortexの説明】
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1  Mod管理ツールについて
SkyrimのMod管理ツールは、MO2とVortexの2種類があります。MO2の解説は多いですが、Vortexの説明が少ないので、簡単に説明します。
Vortexは、ハードリンク方式(一つのファイルに二つの名称と場所を与え別のファイルを管理しているように見せる方式)を採用しています。MO2の仮想ファイル方式だと、OSシステムで排除されるため管理者として実行しないといけません。そこでVortexでは安定性の高いハードリンク方式が採用されました。
Vortexを使う場合は、Nexsus Modsからダウンロードします。Vortexを起動させてログインを実行し、日本語化します。日本語化には、Vortexの左側にあるSettingsのInterfaceタブにあるLanguageを日本語に変えるだけで変更されます。


2  Vortexの項目説明
Vortexは、MO2と比べて対応するゲームの種類が豊富です。左上のゲームの画像が現在適応しているゲームで再生ボタンを押すことで起動できます。すぐ下のダッシュボードは、ゲームごとの便利ツールを登録できる場所で、ゲームを変更するとツールも入れ替わります。Toolsは+を押すことで追加することができ、追加されたツールは「…」を押して表示されるSet as primaryを選択することで再生ボタンでツールを起動できます。この設定はSKSEからゲームを起動させることを想定した設定です。

次に、左上の「全般」は、Skyrimに限らず共通する項目です。
 プロファイルは、ゲーム上の設定を個別に保存し、ゲーム内容を復元する機能です。
 ゲームは、Skyrim以外のMod対応のゲームに切り替える機能です。
 拡張機能は、Vortexの日本語化などVortex自体のアドオンを追加するものです。
 ナレッジベースは、いわゆるQ&A的なものなのです。
 設定は、ダウンロード保存先など各種設定です。
その下の「SKYRIM SPECIAL EDITION(選択したゲームによって変わります)」は、
 Modが対応ゲームModの管理機能、
 CollectionがModリストを自動でインストールできる機能、
 プラグインがロードオーダー管理とLOOT(プラグインのチェック)の機能、
 セーブデータが選択中のゲームのセーブデータの管理機能です。

3  ツールの登録方法
ダッシュボードの+を押すとツールの編集画面が表示されます。
上から順番に、名前がツールに表示される名前、
実行対象ファイルは起動したいファイルを、
コマンドラインはツールにオプションの引数がある場合に入力します。
開始フォルダは基本的にSkyrimSEがあるフォルダを選択します。
「シェルで実行」はコマンドプロンプトで実行を意味しますが使ったことはありません。「分離して実行」はゲームフォルダの外で実行するため、特に指定がなければチェックするようにしてください。
ポーズとモーションを追加するPandora Behavior Engineを例に説明すると、
ツールに表示する「名前」をPandora Behavior Engine
コマンドラインの「-o」はゲームフォルダ以外に作成し、「-tesv」はSkyrimSE.exeがあるフォルダを意味します。
開始フォルダはSkyrimSEのDataフォルダを指定して、
ゲームフォルダの外で実行します。

一般的なコマンドラインには次のものがあります。
-sse 複数のゲームモードがありSkyrimSEモードにするもの
-o 出力されるファイルを指定するもの
-l 言語を指定するもの、日本語を指定する場合は-l:japanese 
-cp コード指定するもの、文字化け対策にUTF-8を指定する場合は-cp:utf-8
-c キャッシュの保存先を指定するもの
-b バックアップの保存先を指定するもの
-tesv Pandora限定 SkyrimSE.exeがある場所を指定するもの

4 Modメニューの説明
Nexsus ModsのModであれば、ModページでVortexへのダウンロードを選択すれば自動的に登録されますが、自作Modや外部サイトのModなどは一番下にある「ファイルをドロップ」にzipなどで梱包されたファイルをドラッグすることで登録できます。

登録したModをダブルクリックすると、詳細画面が表示されます。

ここで一番重要なのはMod種別で、指定しなければDataフォルダに格納されますが、Engine Injectorを選ぶとSkyrimSE.exeのあるフォルダに格納されます。この機能は、SSE Engine Fixes(part2)のようなModを導入するのに便利です。

Modを右クリックすると、機能が表示されます。「更新のチェック」は選択したModのバージョンをチェックして最新があればダウンロードできます。また、「Nexsus Modsで開く」で選択したModのサイトを開いてくれます。

更新のチェックをしてModがバージョンアップした場合、下の画像のように黄色で表示され更新内容が表示されます。雲の形をしたマークを押すと自動的にダウンロードされ、Modが更新されます。
上段オレンジ色のバーの中にあるCheck for Updateは、Modリストにある自作Modや外部Modも含めて全Modの更新をNexsus Modsでチェックします。もし、チェックしたくない自作ModがあればMod詳細のソースの項目をUser generateにしてください。
Modのパージとは、全Modをゲームフォルダから除去するという意味です。Modの配置ボタンを押せば元の状態に戻りますが、この機能はゲームフォルダにゴミデータが残ってしまった時の掃除などに便利です。

MO2は、Modが有効になる順番を指定できますが、Vortexでは順番を指定できません。Vortexは、重複するデータを検知してどのModが一番優先するかを決める方法をとっています。簡単に言うと、どのデータのModがゲームフォルダ内での勝者になるか決めると言うことです。

もし、3つ以上のModの優劣が三すくみになった場合、ビジュアルで優先列後を決めるメニューが自動的に表示されます。

この優劣が決まらないとMod全体をゲームフォルダに配置できません。また、Modの配置が完了しないとダッシュボードのツールも実行することができません。
そのため、循環を解消させるために、ビジュアルの矢印を一つのModに集中させる必要があります。矢印を右クリックすると、矢印を反転させるか削除するか選べるので、これで三すくみを解消します。

すべてのModの配置がされるとLOOTに基づきプラグインを自動的にソートします。
ソート中にVortexがゲームフォルダの変更、またはModフォルダの変更を検知した場合、どのファイルを優先するかを選択できます。
例えば、VortexのModフォルダのプラグインを翻訳した場合などは、この画面が表示されますのでSave changeで変更を適用させてください。
ここで注意していただきたいのが、Save change(delete file)と表示された場合です。この場合は、何らかの原因でゲームフォルダからデータが消えたので、Modフォルダのファイルも削除しますという意味です。多くのModを同時に更新した場合にこのメッセージが出やすいようなので、よほど理由がない場合を除いてRevert change(restore file)を選んで復元してください。


5  プラグインメニューの説明
プラグインのロードオーダー(並び順)を表示し、並び順の設定や、LOOTからの警告を含めて各プラグインの情報を表示します。
プラグイン名をダブルクリックすると、詳細が表示され、カテゴリや手動での並び順などの設定があります。ここで、プラグインのロードオーダーの設定をすると、ソート時に設定したロードオーダーになるよう自動で調整してくれます。
また、Mod名をクリックすると自動的にMod一覧の画面に移動して、該当するModを選択します。


6  ツールの注意事項
多くのツールは、複数のプラグインやメッシュを読み込み、新たにファイルを作成してくれますがその挙動から、ウィルス駆除ソフトがツールの動作を邪魔してしまう時があります。そのため、なるべくウィルス駆除ソフトからツール類が格納されているフォルダを検索から除外してください。



【Pandora Behavior Engineの導入と使い方】
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1  導入の方法
Pandora Behavior Engineは、新しいポーズやモーションを加えるツールです。Vortexの説明でも記載していますが、ウィルス駆除ソフトがツールの動作を邪魔してしまう時がありますので、なるべ導入したフォルダを検索から除外してください。Vortexでの設定は、任意のoutputフォルダに作成したファイルを格納するようにしています。

Pandoraの使い方は簡単で、Nameの横のチェックボックスにチェックして、中央の再生ボタンを押すだけです。

問題なく終了すると、新たにモーション用のファイルが作成されるので、出力されたoutputをModとして管理ツールに加えてください。


2  Dodge Modの導入
Skyrim SEのDodge(回避)Modは、大きく分けて2種類があります。
Distar氏のDodge MCOと、tktk1氏のTK Dodge SEから派生したTK Dodge REの2種類です。他にもいくつかありますがSkyrimSEの1.6.1170に対応していなかったり、遅延があったりするので、紹介を割愛します。この2つのDodge Modを動かすためには、Pandoraが必要ですが要件が複雑なので特徴と導入方法を記載しておきます。
(Dodge MCO)
Dodge MCOは、安定した動作をする導入が比較的簡単なModです。Nexsus Mods以外の外部サイトにあるModですので引用先のサイトでダウンロード方法を確認してください。
Animation Motion Revolution モーションに注釈をつけるアニメーションの必須要件です。
Open Animation Replacer Pandoraを使わなくても任意のアニメーションを追加できます。
IFrame Generator RE 回避中に無敵フレーム(回避中ダメージを受けない)を追加します。
IFrame Generator RE AE Support IFrameのAEのパッチです。
MCO Universal Support 近接戦闘を大幅に変更するMCOを動かすためのAEのパッチです。
Hellblade - Timed Block - AE SupportのDodge Framework DMCOのAEパッチです。
Behavior Data Injector モーションに関数を追加します。
Behavior Data Injector Universal Support Behavior Data InjectorのAE用パッチです。
そして、Dodge MCO Nexsus Mods外の本体Modです。
これをすべて導入して上から順番に並べて(Vortexの場合は上書きして)Pandoraを起動します。
欠点は、Dodgeキーとして設定したホットキーを押すとどんな状態でも回避動作をしてしまう点で、メニュー表示でも回避してしまいます。
(TK Dodge RE)
次にTK dodge REは、古くからあるscriptで回避させていたTK Dodge SEを改良してSKSEプラグインとして機能させるModです。対応するModが多く、高い汎用性がありますが、導入方法はすこし複雑です。また、武器を構えないと回避しないので、誤操作が圧倒的に少ないことが特徴です。欠点は、修正Modを導入しないと4方向しかDodgeしないことです。
Animation Motion Revolution 他のModの要件なので必須と思ってください。
Open Animation Replacer 同じく他のModの要件なので必須と思ってください。
Behavior Data Injector 同じく他のModの要件なので必須と思ってください。
Behavior Data Injector Universal Support 同じく他のModの要件なので必須と思ってください。
TK Dodge SEのオプションにあるTK Dodge For RE モーション用のファイルです。
TK Dodge RE - Script Free 本体Modです。
TK Dodge NG AE版のパッチです。
TK Dodge Animation Pandora Patch PandoraでTK Dodgeが表示されないバグを修正します。
まず、これらのファイルをインストールし、TK Dodge REのインストール画面のときにTK dodge standaloneを選択します。

任意で次のModを導入します。
IFrame Generator RE 回避中に無敵フレーム(ダメージを受けない)を追加します。
IFrame Generator RE AE Support IFrameのAE対応版です。
dTry's Key Utils 8方向での回避ができるようになります。
dTry Plugin Updates dTryのAE対応版
Dynamic Dodge Animation  8方向回避モーションを追加します。
これをすべて導入して上から順番に並べて(Vortexの場合は上書きして)Pandoraを起動し、TK Dodge RE/ Ultimate Combatのチェックをはずして実行します。
これで、武器を構えた時に回避ができるはずです。
Pandoraのチェックを外すのは、私が知る限りではTK Dodge REだけなので、このModを使う場合だけチェックにはお気をつけください。




【xTranslatorの導入と使い方】
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1  xTranslatorについて
xTranslatorはBethesda社ゲームのプラグイン、MCM(SkyUIが提供するMod構成メニュー)、Script(イベントを制御するプログラムが書かれたコード)の通知として表示される英語の文字列などを翻訳してくれるツールです。SkyrimSEのxTranslator は古いバージョンなので、必ずStarfieldのxTranslatorを使うようにしてください。当サイトのSST辞書ファイルは最新版で作られています。
ダウンロードしてから解凍し任意のフォルダに格納します。なお、必ず解凍してフォルダに格納してください。直接フォルダから取り出そうとすると不具合でうまく動作しません。
Vortexでのツール設定は次のとおりです。


2  辞書ファイルの導入
まず、事前準備として辞書ファイルを用意します。当ModのSSTオプションをダウンロードして任意のMod管理ツールにインストールするとFomod(Modを選択してインストールする機能)が表示されますので使いたい辞書ファイルを選んでください。

インストールが終わったら、ファイルマネージャーを開いてください。ファイル保管先はMod管理ツールごとに違いますが、Vortexの場合は右クリックして「ファイルマネージャー」を押すと表示されます。

表示されたファイルマネージャーの中にあるUserDictionariesのフォルダをコピーします。

そして、解凍したxtranslatiorのUserDictionariesにそのまま貼り付けます。
これで辞書構築は終了です。


3 xTranslatorの起動と簡単な操作方法
初回にツールを起動するとゲームモードの選択画面が表示されるので、SkyrimSEを選択します。

モードを選択するとプラグインなどの文字列一覧用の画面が表示されます。
ここでは、プラグインの翻訳の仕方の解説しかしませんが、BSA(Bethesda社のデータ梱包ファイル)の中にあるファイルを抽出して翻訳したり、MCMなどのtranslateファイルの翻訳、Scriptの文字列の翻訳もすることができます。

翻訳したいプラグインを選択します。

プラグインが選択されると、翻訳可能な文字列がすべて表示されます。
未翻訳は赤、翻訳不要は黄色、翻訳済みは白、仮訳のフラグがあるものはピンク、翻訳したばかりのものは藍色で表示されます。画面中央やや下に、表示オプションがありますが、なるべくヒュースティック候補を選んでください。辞書にある近い文字列が候補として表示されますので、ここに該当の翻訳があれば選んであげるだけで翻訳されます。

文字列をダブルクリックすると翻訳するための画面が表示されます。右下にGoogleと書かれている部分は検索できる翻訳ソフトで、APIキー(翻訳サイトが提供する送受信プログラムの認証キー)があれば設定で翻訳ソフトを追加することができます。
翻訳が終了したらOKを押して確定させてください。

もし、データベースなどでアップロードされた翻訳済みのファイルを持っていれば、インポートできます。

また、プラグインの現在の翻訳内容をエクスポートすることもできます。

翻訳が完了したら上書き出力してください。新しいプラグインが作成され、古いプラグインは名前が変更されプラグインとして使えなくされます。


4 翻訳の注意事項
 多い質問の一つに「○○の翻訳が漏れています」というものがあります。これは単純にプラグインのどれかの翻訳が漏れています。xTranslatorで表示されたプラグインは基本的に全て翻訳すると思ってください。例えば、SkyPatcherBase Object SwapperSeasons of Skyrim SKSEは既存のオブジェクトを別のオブジェクトに入れ替えます。ですので、これらのModを使ってオブジェクトを差し替えるModはすべて翻訳する必要があります。翻訳漏れのほとんどはこれが理由になっています。
 また、Mod管理ツールがVortexの場合で、VortexのMod管理フォルダがプラグインなどを翻訳して変更された場合、Skyrim Special Editionのフォルダには「Modの配置」を押すまでは変更が適用されません。そのため、Modを配置してSave changeで変更を適用させてください。 
 xTranslatorはAPI(データ送受信プログラム)に対応していてAPIキーを取得すれば一括でAI翻訳ができます。これを使えば大量の文字列を一気に翻訳することもできます。ただし、AIでの翻訳にあたり注意していただきたいことが二つあります。
一つ目は、AIによる翻訳は難しい翻訳を避け、それらしい翻訳を表示するので正確さに欠けることがあります。このような傾向は当初DeepL翻訳だけでしたが、最近のGoogle翻訳でも似た傾向になってきました。なるべく文節ごとに翻訳してみてください。
二つ目は慣用句やスラングが苦手だと言うことです。翻訳していて意味が通じない時は慣用句やスラングであることを疑って単語の意味をチェックしてみてください。
より良い翻訳ができると思います。



【SSEEditの導入と使い方】
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1  SSEEditの概要
SSEEditは、プラグインを解析してエラーチェックや競合を修正、ゴミデータのクリーニングから新たにプラグイン作成などができる軽量の多機能ツールで、Skyrimの改造では必須のツールです。
まずは、Nexsus Modsからダウンロードして、任意のフォルダに格納します。
Vortexの場合であればツールに登録してコマンドラインに引数を入れます。
私の場合は、キャッシュとバックアップをゲームフォルダに残さないようにしていますので次の設定にしています。
環境によっては、文字化けしたり、日本語表記しない場合もあるので、その場合はコマンドラインに、-cp:utf-8や-l:japaneseと入れてください。


2 起動と基本説明

起動するとプラグインのロードオーダーが表示されます。ロードオーダーの中にプラグインの依存関係でマスター(参照にしている親プラグイン)が存在しないプラグインがある場合は取り消し表示され有効になりませんので注意してください。

起動が終了すると、たくさんのプラグインが左側に表示されるので、自分の使うプラグインを表示させるため左下の「Filter by filename」で目的のプラグインを検索します。

該当のプラグインの+を押すとFormIDのリストがカテゴリ別に表示されますので、一つのFormIDを選択してみます。
変更しようとすると警告表示が出ますので、Yesを選択して、編集できようにします。

FormIDの内容が右側に表示されます。競合なしなら黄緑色、FormIDが変更している場合は黄色、複数のプラグインのまちまちの変更ーいわゆる競合がある場合は赤で表示されます。この場合、中身をチェックして修正できる場合は、ドラックすれば簡単に修正できます。

また、左上の三本線のマークを押すと言語の切り替えと保存ができます。

変更した状態でツールを修正しようとすると、変更されたプラグインを保存するか確認されるので、保存するプラグインにチェックをして保存します。そうすると、プラグインは上書きされ、古いプラグインのデータがバックアップフォルダに保存されます。

3  プラグインのクリーニング
Skyrimのプラグインには修正されていないゴミデータが大量にあり、バグやランダムCTDの原因になっています。また、後述する遠景作成の時にツールが途中で停止してしまう原因にもなります。そこで、プラグインをツールを使ってクリーニングしてあげる必要が出てきます。
SSEEditをインストールすると、一緒にSSEEditquickautoclean.exeが一緒にインストールされます。

起動してプラグインを上から順に一つづつプラグインをクリーニングします。AEコンテンツはほぼ全てのプラグインにゴミデータが残っていますので、一つづつ根気良くクリーニングしてください。

すべてのプラグインのクリーニング終了したら、これらのプラグインのバックアップを取ることをお勧めします。

4 プラグインのエラー検索と競合修正
Beyond Reachのような大型クエストModはプラグインのデータの一部が壊れている場合があります。ここでは、Beyond Reachのプラグインarnima.esmを例に競合修正を説明します。
プラグインを選んで右クリックすると機能の一覧が表示されますので、Check for Errorsを検索したいプラグインの上で実行します。

プラグインの一覧が表示されますので、該当のプラグインをチェックします。

エラーチェックが開始して、右側にエラーのFormIDが表示されるので、sseeditの左上のFormIDに入力すると表示してくれます。

次は競合する場所を検索します。同じように機能を表示してApply Filter to show Conflictsを押します。select file onlyだとプラグインを選択して検索してくれます。

左から右に競合している順で表示され、一番右側が実際にゲームで採用されます。赤く表示されたところが競合になり、これを修正します。
ちなみに、BeyondReachの競合は、拙作Unofficial controlmap for meに修正パッチを収録しています。




【遠景の作成1 概要とPGPatcher】
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1  遠景作成の概要
Skyrimでは、土地拡張Modや、新しいワールドを追加するModを導入すればするほど、遠方に見える表示と近くのオブジェクトの表示にズレが出るようになります。これは、LOD (Level of Detail) オブジェクトがロードされず、近くのオブジェクトとズレが発生するためです。これを補正するため新しいLodを作る作業が必要になってきます。
主に、遠景のLod作成は、次の順番で行われます。
1 PGPatcherで、メッシュの競合を解消する。
2 xlodgenで、静的(地形)Lodを構築する。
3 No grass in objectsで草キャッシュを作成する(任意)。
4 Texgenでビルボードを作成する。
5 DynDOLODで動的Lodを作成する。
この作業は、実際にゲームを行う前提のMod構成が完成してから作り始めてください。
全て行うことで、いわゆる遠景Lodを作ることができます。挑戦する場合は、この構築に何日もかかり、容量やパフォーマンスにも影響がある作業なのでよく検討して諦めずにやってみましょう。

2 PGPatcherで視差メッシュの作成
PGPatcherは、複数の競合されたメッシュ(3Dの構造物、質感や動きなどの情報が含まれる)に立体的にみせるParallax(多層視差)や金属反射表現などのComplex materialへのパッチ作成、メッシュ適用のためにプラグインを作成するツールです。メッシュやテクスチャの競合を判定し、適切にメッシュを作成してくれます。自分が使いたいメッシュやテクスチャを競合の一番最後に配置して実行してください。PBRの場合はPBRを最後に配置します。
このツールは、遠景のオブジェクトLod作成にも必要になります。
Voretexの場合の方法を表示しましたので、問題なければ右下のStart patchingで実行されます。

5分ほどで完成しますので、出来上がったoutputフォルダを圧縮して、お使いのModマネージャーに導入してください。
なお、outputフォルダに以前作ったデータがあれば自動的に削除されて、再作成されます。




【遠景の作成2 静的Lod作成】
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1  Modのダウンロード
遠景であるLodは、creation kitでも作ることができますが、精度が悪いためxlodgenで作成していきます。Lodは本来動かないのですが、DynDOLODの登場で風車のような遠隔のオブジェクトも動くようになりました。そのため、静的(地形)Lodと動的Lodの二つを作ることがLod作成での基本となっています。
次のModが最低限のModになります。
DynDOLOD Resources SE 3   Lodのリソースになります。
DynDOLOD DLL NG  DynDOLODにはこれが必須ですので導入してください。
xLODGen Resource - SSE Terrain Tamriel  Lodを作る時にタムリエルのワールドスペースに発生する穴をふさぎます。ワールドスペースのサイズが3種類あるので好みで入れてください。
Cathedral Weathers and Seasonsの中にあるオプションのPlockton's Culling Data Glitch Fix for Square Holes in the Ocean  亡霊の海の不整合データを削除します。
A Clear Map of Skyrim and Other Worlds  精密な地図を作りたい場合に導入してください。今回はこのMod導入を前提に説明します。
Worldspace Transition Tweaks  タムリエルとソルスセイムをシームレスに移動するためのModです。好みで入れてください。
Seasons of Skyrim SKSE  タムリエルに四季の表現を追加します。好みで入れてください。
なお、Lodのために必要なテクスチャなどのリソースは、ご自身で調べて導入してください。

2  静的Lodの作成
静的(地形)Lodは、xlodgenで作成することができワールドスペースの地形を4つの距離で表示します。下に四つの静的(地形)LodのHD画質での設定を置いておきます。Lod4は、すぐ近くの景色を意味します。Seasons of Skyrim SEで四季のLodを作りたい場合は忘れずにここで設定してください。

次に中距離のLod8の設定になります。静的(地形)Lodを作るのはとても時間がかかります。半日かかりの作業になると思ってください。

遠距離のLod16です。チェックは、Terrain Lodだけで他のLodは必要ありません。それは、DynDOLODで作成するためです。

最後が地図の静的(地形)Lodです。この、設定によって地図が細かくできるかが決まります。今回のxlodgenの設定はHD画質を念頭に置いて、極端にくっきりさせないよう作成しています。

ログが終了すると指定したフォルダに静的(地形)Lodが完成しています。

3 Lod32の地図に道を追加
ACMOS Road GeneratorのACMOS Road Generator.exeを起動して、Lod32の地図に道を表示させます。

xLodgenで出力されたoutputフォルダを選択して実行します。しばらくするとzipファイルにしますか?というメッセージが表示され静的(地形)Lodが完成するので、出力されたoutputフォルダをModマネージャーにModとしてインストールします。


【遠景の作成3 草キャッシュ作成】
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1  草キャッシュの概要
遠景に草を生やす草Lodを作る場合は、草キャッシュを作る必要があります。
草キャッシュとは、No grass in objectsの機能の一つで、事前にキャッシュされた草の配置データを使って静的(地形)Lodに草を表示させる機能です。
草キャッシュは、容量を圧迫し、パフォーマンスが低下するので導入するかどうかは慎重に検討してください。
導入するには、次のModが必要です。
No Grass In Objects  草Lodを生成するModです。
Worldspaces with Grass SSEEdit Script for No Grass In Objects  sseeditで草のないワールドを除外してくれる補助ファイル
Grass Cache Helper NG  No Grass In objectsで生成された草キャッシュを適切に読み込みます。
以前は、SkyrimSE1.6.1130以前でしか作ることができませんでしたが、今では1.1130以降も使うことができます。

2 草キャッシュを作るための事前準備
草キャッシュを作る前に、iniファイルを作り、草が生えていないワールドスペースを除外しなくてはいけません。
ゲームを起動すると、SKSE→pluginフォルダにGrassControl.iniというファイルが作成されます。
Worldspaces with Grass SSEEdit Script for No Grass In ObjectsのList worldspaces with grass.pasをsseeditのoptional→Edit scriptsのフォルダに入れ、sseeditを起動します。

sseeditの画面を右クリックして出る機能一覧のApply scriptを選択します。

script選択画面が出るので、先ほどEdit scriptsに格納したList worldspaces with grass.pasを選んで実行します。

実行するか確認されますので、OKして草が生えてないワールドを検索させます。

出てきた検索結果をコピーします。

GrassControl.iniのOnly-pregenerate-world-spaceの項目に先程コピーした文字列を貼り付けます。なお、ワールドスペースのうちChanterelleのaaChanterelle4、Northpoint SEのNorthpointWorldには不具合があり確定CTDする場所があります。そのため、草キャッシュを作る時にうまくいかないと思いますので、除外することをお勧めします。


ここまでで草キャッシュを作るための下準備は完了です。
なお、Unofficial controlmap for meに、バグがあるためワールドスペースを除外済みのGrassControl.iniとPrecatchgrass.txtのひな形が収録しています。

3  草キャッシュの作成
草キャッシュは、実際にSkyrimを起動させゲーム内で草があるかどうかを調べてキャッシュを作成する機能です。草キャッシュを作るスピードは画面の描写速度に依存し、ゲームの中で確定CTDするエリアは草キャッシュ作成する場所でも確定CTDします。そのため、キャッシュを早く作るために、Skyrim.iniなどの構成ファイルを修正して、スクリーンサイズをあらかじめ小さくし、ゲーム設定を軽くしておきます。下の画像はBetheini PieでSkyrimのシステムファイルを変更しているもので、スクリーンサイズを600x400サイズにしています。

PrecacheGrass.txtという名前の空テキストファイルをSkyrimSE.exeがあるフォルダに配置してSKSE64.exeゲームを起動すると、ゲームは開始されず草キャッシュを作り始めます。

Seasons of Skyrim SKSEの四季に対応した草キャッシュを作る場合は、GrassControl.iniがあるpluginsフォルダにpo3_SeasonsOfSkyrim.iniがあるので、Season Typeを1(冬)に変更してゲームを開始してください。そうすると、ゲーム内では自動的に冬になります。この設定で任意の季節に変更できますので、四季の草キャッシュを作ることができます。
0から4までのSeason Typeの草キャッシュ作成が終われば、Season  Typeを5に設定して季節を有効にしてください。

必ず表示されるとは限りませんが、すべての草キャッシュを作り終わるとこのメッセージが表示され、PrecacheGrass.txtが削除されます。草キャッシュは、SkyrimのDATAフォルダにあるgrassフォルダに作成されます。


4 草キャッシュファイルのリネーム
作成した草キャッシュのすべてのファイル名に四季の草キャッシュであることを示す拡張子を加える必要があります。
grassフォルダの一番上のフォルダアドレス内で
CMD
と入力して、コマンドプロンプトを呼び出し、一括リネームする必要があります。

念のため、コマンドのひな形を置いておきますので、リネームに活用してください。
ren *.cgid *.WIN.cgid
ren *.cgid *.SPR.cgid
ren *.cgid *.SUM.cgid
ren *.cgid *.AUT.cgid

四季の草キャッシュは、デフォルトも含めて、全部で5種類の草キャッシュを作る必要があり、いずれもgrassフォルダに格納してください。

5  草キャッシュ作成の注意事項
起動中、何度かCTDすると思いますが、大抵は根気良く起動を続ければ草キャッシュは完成すると思います。もし、同じ場所で何度もCTDする場合、PrecacheGrass.txtに失敗した場所が書かれています。この場所は、ゲーム実行時でも確定CTDするので原因を究明して修正するか、草キャッシュの対象から該当のワールドスペースを除外する必要があります。
現時点で私が把握している確定CTDは、
Northpoint SEの雪とオブジェクトのメッシュの競合、
Chanterelle - a Savage World - Expanded
のワールドのうちChanterelleworld4にあるオブジェクトの破損です。
これらは私の力では修正できませんでした。
また、アクリル砂漠が舞台のThe Gray Cowl of Nocturnal - 10th anniversaryのmannyGFDesertは砂漠に草が生えてしまうので除外することをお勧めします。
もし、確定CTDしないゲーム環境であれば、理論上、草キャッシュは一度も中断することなく生成できます。余談ですが、私も数回だけ、一度も失敗せずに草キャッシュを作り終えることがあります。



【遠景の作成4 動的Lod作成】
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1  billboardsの作成
あと少しで遠景のLodが完成しますのでもう少し頑張ってください。
まず、静的(地形)Lodにbillboards(遠景用テクスチャ)を当てはめる必要があり、DynDOLODフォルダ内のTexgen.exeを起動します。
grassフォルダ内に草キャッシュがあれば、HD Grassの項目にチェックできるはずです。

プラグインのクリーニングが終わっていない場合、メニュー前で終了するか、途中で止まってしまうので、プラグインのクリーニングは必ず行なってください。

出力されたoutputフォルダをModマネージャーを使ってModとしてインストールしてください。

2  動的Lod作成の準備
一度ゲームを起動して正しく動作するか確認してください。正しくないメッシュが導入されているとタイトル前に確定CTDするのでMod構成を見直しする必要があります。Seasons of Skyrim SKSEを導入している場合は、一度でも起動するとDataフォルダのseasonフォルダにあるMainFormSwap_WIN.iniが作られますが、DynDOLOD作成の時にエラーでメニューが表示される前に終了してしまうので必ず削除してください。

また、Seasonal Landscapes - Unfrozenを導入している場合、同じフォルダ内にあるUnfrozen_SUM.iniがありますのでそれを開き2291行と2292行「DynDOLOD」の文字列がある行をすべて削除します。

次に静的(地形)Lodを作る時に導入したCathedral Weathers and SeasonsのオプションPlockton's Culling Data Glitch Fix for Square Holes in the OceanとxLODGen Resource - SSE Terrain Tamrielを外してください。
他にも、
Mists of Tamriel(霧が壊れるため)、
Beyond Skyrim - Bruma - Best of Both Lod Patch(白金の塔のLod追加が失敗するため)、
Majestic MountainsのDynDoLod V 3.0 Lod pack (山の遠景の表示不具合のため)など
Modの説明文の中にDynDOLOD作成中に外す指示があるものはすべて外してください。
もし、Billboard作成前や、外さないといけないmodが残っていると、DynDOLODはメッセージを表示してメニュー表示前に終了してしまいます。

また、Seasonsフォルダ内にDynDOLODの文字列があるiniファイルもエラーが表示され、止まってしまいます。
そのため、このようなエラーが出た場合は、Modの要件を確認して、Seasonファイルのチェックをしてください。

最後は、DynDOLODの動作設定をします。デフォルトの状態ですと一部のワールドスペースの動的Lodが作成されません。それは、DynDOLODフォルダの、Edit Scripts→DynDOLOD→ConfigsにあるDynDOLOD_SSE_worldspace_ignore.txtで除外されるワールドスペースの記載があるためです。
他にもCPUのマルチタスク設定や、一度にLod生成する数を制限する設定もありますが、ここでは説明を割愛するので、DynDOLODで確認してください。

Beyond Skyrim - Bruma SEは、動的Lodを作ろうとするブルーマから見えるべき帝都の白金の塔が動的Lodを作ると消えてしまうバグがあります。そのため、DynDOLODでは、このバグを防ぐためにワールドスペースを除外しています。Beyond Skyrim - Bruma - Best of Both Lod Patchを使えばDynDOLOD作成後に白金の塔のLodを追加できるので、このModを導入する場合はBSAssetのTamrielを削除します。
また、プラグインのエラーを修正していなければ、修正してください。エラーが残っていればDynDOLODが途中で止まる原因になります。
最後に複数のファイルにまたがる処理をしてウィルス駆除ソフトがプログラムの実行を邪魔するときがあるためウィルス駆除ソフトを停止して、DynDOLOD64.exeを実行してください。


3 DynDOLODの実行
DynDOLOD64.exeを実行して、プラグインに問題がなければ、設定メニューが表示されます。最初は、簡易メニューが表示されるのでAdvanceを押して詳細メニューを表示します。
まず、画面中央のMesh and Reference rulesを一番下までスクロールさせtreeと¥の二つの項目を下のスクリーンショットと同じにしてください。
次に一番下のOptionのPluginとOcclusion dataにチェックしてください。
任意の項目として、Seasons of Skyrim SKSEが導入されていて、静的Lodで四季のLodを作っている場合チェックすることができます。ただし、メニュー左上にワールドスペース名の横に[Seasons]の表示があるものだけしか、季節のLodは機能しません。
もう一つの任意項目は、No grass in objectsが導入されていて、草キャッシュを作っている場合です。この場合、Grass LODにチェックができるので、Densityで草の密度を指定してください。この割合が大きいほど容量とパフォーマンスが悪化します。有名なModコレクションNORVUSが5%に設定していますのでその程度で良いかもしれません。
この設定は、HD程度の画質を想定した比較的軽量な動的Lodの設定ですので、初めての方は参考にしてください。

問題がなければ、最後にプラグイン作成の確認画面が表示されます。これでプラグインが作られれば無事に動的Lod作成が完了したことを意味します。

出力されたoutputフォルダをMod管理ツールにModとして導入してください。
これで遠景が完成します。ゲームを起動してMCMのDynDOLODのMainでDynDOLODの有効化にチェックが入っていれば、正常に稼働していますので、確認できると思います。

メッシュやテクスチャModが更新された場合、地形が変更されていなければ静的(地形)Lodと草キャッシュの作成は不要になります。その場合は、PGPatcher、Texgen、DynDOLODの順で実行してください。
また、ワールドスペースを新たに追加する場合は、xlodgen、草キャッシュ、Texgen、DynDOLODの順番で実行し、DynDOLODのプラグインも更新するようにしてください。そうしないと、DynDOLODは正しく機能しません。また、Seasons Skyrim SKSEを導入していて、草が発生しない場合はGrass Cache Helper NGを無効にしてみてください。
私の環境は、Beginner's Guide to Using Nvidia GPUとして、Nexsus Modsにコレクションとして公開しています。環境構築ばかりしているので安定はしていませんが(そのせいで一向にゲームが始まらないのですが… )遠景が完成するとこんな感じのグラフィックになります。
簡単に書こうと思っていたのですが、かなり長くなってしまいました。最後までお付き合いいただきありがとうございます。



Japanese translation AE update

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momuchi339

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  1. momuchi339
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    【Pandora Behavior Engineの導入と使い方】にTK dodge REとDMCOの導入方法を追記しました。
    【遠景の作成3 草キャッシュ作成】でBeyond Reachのバージョン4.8更新に伴い確定CTDの場所の修正がされましたので削除し、砂漠が舞台のThe Gray Cowl of Nocturnal - 10th anniversaryのワールド除外を加えました。
    1. momuchi339
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      No Grass In Objectsのver1.4.0以降からGrass Cache Helper NGの対応を終了したので、ゲーム中にGrass Cache Helper NGが有効化すると草が表示されないバグがあるようです。そのため、【遠景の作成4 動的Lod作成】にバグがあった場合Grass Cache Helper NGを無効にする一文を加えました。
    2. momuchi339
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      No grass in Objectsの草キャッシュ作成時にSanguine SymphonyがインストールされているとCTDを起こすと書きましたが、Sanguine Symphonyの1.0.2更新に伴い修正されたので、【遠景の作成3 草キャッシュ作成】を修正しました。
      また、【遠景の作成4 動的Lod作成】のSeasonファイルのiniの説明に一部漏れありましたので追記しました。
      【Vortexの説明】にMod配置を押さないとVortexの管理フォルダからSkyrim Special Ediyionのフォルダに反映されないことを追記しました。
      また、【xTranslatorの導入と使い方】に翻訳が反映されない理由として、単純なプラグインの翻訳漏れ、BOSなどのファイルの置き換え、VirtexでのSkyrim Special Editionフォルダへの反映漏れを記載しました。
    3. momuchi339
      momuchi339
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      【事前準備】に「6 ゲームにおけるバグについて」を加え、CTDについての説明と簡単な発生原因を記載しました。
  2. OLXe134
    OLXe134
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    なんだこのくそわかりやすいまとめは。最高だ。
    最近できたページだから早く検索したときの上位に出るようになってほしい。
  3. momuchi339
    momuchi339
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